総合型選抜(旧AO入試)のメリットとデメリット
今回の記事では、総合型選抜(旧AO入試)のメリットとデメリットについてご紹介します。
「興味はあるけど自分には合っているの?」
「一般選抜との併願はできるの?」
そんな疑問にお答えしていきます。
◆目次
そもそも総合型選抜(旧AO入試)とは
そもそも「総合型選抜(旧AO入試)」とは、学力試験だけによらない選抜制度で、大学側は求める学生像(アドミッション・ポリシー)にマッチする人を面接や口頭試問、小論文、プレゼンテーションなど、より時間のかかる多面的・総合的な選抜で求めていきます。
ですから、「マッチング入試」とも呼ばれています。
◇総合型選抜(旧AO入試)に向いている人
1.子どもの頃から興味を持って続けてきたことがある
2.知的好奇心があり、調べることが好きである
3.社会問題に関心がある
4.行動力がある
5.将来やりたいことが明確である
一つでも当てはまる人は、検討してみてください。
▶過去のブログ記事「AO入試って何?」でもご紹介。
「総合型選抜(旧AO入試)」のメリット
■難関校への合格チャンスがある
総合型選抜(旧AO入試)は、学力による合否の判定を行わず、志望大学で学びたい意欲や自己アピールが重要な選抜方法になってきます。難関大学を始め、志望する大学に、「偏差値が足りない」、「学力差が埋まらない」と悩んでいる人はチャンスです。
ボランティアや部活動などの課外活動や資格取得など、打ち込んだことのある人はこれらも評価の対象となり得ます。
大事なのは、求める学生像との合致。そのためにも偏差値や知名度だけでなく、将来の夢や現在興味のあることなどから大学を選んで、総合型選抜(旧AO入試)の大事な要素の、志願理由を明確化しましょう。
▶まだ志望校が決まっていない、どう決めていいのか悩んでいるという人は、過去の記事「大学選びのコツ」を参照。
■受験が早く終わる&再受験のチャンス
総合型選抜(旧AO入試)は、早いところでは10月に結果が出る大学もあります。そのため、合格すれば残りの高校生活を満喫できます。
また、残念ながら、万が一総合型選抜(旧AO入試)で不合格となった場合でも同じ大学の一般選抜(一般入試)やセンター試験などを受けられる機会があります。
そのため、一年の中で2回以上の受験のチャンスが巡ってくるのも魅力の一つです。
あおい予備校では、総合型選抜(旧AO入試)対策だけでなく、その後の一般選抜まで見据えたワンストップで対策を行う「ダブル対策」が特長です。確実な志望校合格を勝ち取りましょう。
■倍率が低い
総合型選抜(旧AO入試)は一般選抜に比べると倍率が比較的低いことが多いです。
もちろん大学によっては高い場合はありますが、合格のチャンスを高めるために検討すべき受験方法といえます。
総合型選抜(旧AO入試)は合格したら辞退できない場合(専願)も多いため、しっかりと志望校を選びましょう。
■大学入学後のギャップが少ない(受験時以外のメリット)
実は、総合型選抜(旧AO入試)で入学する学生は大学での成績が良い傾向にあるという話もあるそうです。入試の対策として必要な思考力や表現力、コミュニケーション力を身に着けており、それらは大学での能動的な学びに非常に役立ちます。
それらのスキルは就職活動でも求められるため、就活での自己PRにもつながる可能性があります。
また、志願理由も明確にしているため、大学での学びや方針とのミスマッチが生じることも少なく、大学生活をより充実したものにしていくことができるでしょう。
「総合型選抜(旧AO入試)」のデメリット
■学力も必要
大学では「どのような学生を求めているか」という方針(アドミッション・ポリシー)をまとめており、ここに合致する人物を選抜するというのが総合型選抜(旧AO入試)です。
かつてのAO入試では学力試験を課さない大学もあったため、勉強しなくても入れる、学力の低い人が受けるなどと誤解されることもありました。
2020年度の改定で、何らかの形で学力を問うことは必須となったため、学力が必要ないというのは誤解です。
小論文やプレゼンテーションという形での場合もありますが、関連する教科の知識や語学力など学力試験が課される場合もあります。
また一方で、一般選抜とは違い、学力以外の面も見て総合的に判断されるので、入学後には一般選抜で入学した学生との学力差にギャップを感じることがあるかもしれません。
■専願・単願の場合が多い
総合型選抜(旧AO)入試は「専願」や「単願」である場合が多く、合格した場合はそこへ行くことが必須となります。
志望する大学が明確な人には適していますが、まだ志望校が定まっていない人には、「とりあえず受けてみる」ことが難しいです。
また、残念ながら不合格の場合でには一般選抜で再挑戦することが可能ですが、一般選抜対策のみを行ってきた人よりも出遅れる可能性があります。早いうちからダブル対策をしておくことも手です。
なお、総合型選抜(旧AO)入試の場合でも併願が可能な大学もあるので、まずは調べてみましょう。
■合否の基準がわかりにくい
デメリットというわけではありませんが、一般選抜の場合は学力という客観的な評価で合否基準が見えるため、模試などで合否判定が出ますよね。過去問も多く出されているので、対策も立てやすいです。
しかし、総合型選抜(旧AO入試)の場合は合否の基準が学校ごとに違い、また求める学生像(アドミッション・ポリシー)をしっかりと理解することが必要です。
抽象的に表現されている場合もあり、一人では理解できないこともあります。
あおい予備校での総合型選抜(旧AO入試)対策
総合型選抜(旧AO入試)での受験を考えている人は、ぜひここから先もお読みください。あおい予備校で行っている総合型選抜(旧AO入試)対策についてご紹介します。
■充実した進路指導
総合型選抜(旧AO入試)に最も大事なことの一つが志望校の決定です。
この選抜方法に向いているのは以下の通りですが、特に「5.将来やりたいことが明確である」が重要です。
◇総合型選抜(旧AO入試)に向いている人
1.子どもの頃から興味を持って続けてきたことがある
2.知的好奇心があり、調べることが好きである
3.社会問題に関心がある
4.行動力がある
5.将来やりたいことが明確である
「将来の目標」と「学びたいこと」を軸に、どんな大学があるのか、どんな大学が適しているのかを、さまざまなデータや資料ともとに提案していきます。
「有名だから」
「ブランド力があるから」
「就職に有利だから」
などといった理由で選ぶのではもったいない。それぞれにとって適した進路を生徒さんの個性を鑑みながら、いっしょに考えてまいります。
思わぬ発見や意外な志望校も見つかると思います。
「まだ、将来の夢とか決まっていないし…」
「学びたいこともよくわからない…」
そんな人にこそ体験していただきたい。
大学を選ぶことは「生き方を選ぶこと」にもつながると考えています。だからこそ、しっかりとお一人お一人に合った進路を探していきましょう。
講師陣は各界へのコネクションを持ち、講師歴も20年以上と、進路指導・相談には実績と自信があります。ぜひ「あおいメソッド」を受けてください。
〈チューターによる体験談なども聞ける〉
あおい予備校には、卒業生で現役の大学生・大学院生がスタッフとして活動しており、彼らのことは「チューター(Tutor)」と呼んでいます。
チューターとは「家庭教師、(大学の)巡行しや個人指導教員」を指す言葉で、その名の通り、受講生の質問や勉強にも対応してくれる優秀なメンバーです。
志望校に通っている人から大学のことを聞いたり、部活と勉強の両立の経験を聞いたり、受験の先輩方に気軽に話を聞けるのもあおい予備校の強みの一つです。
■総合型選抜(旧AO入試)から一般選抜までワンストップで
総合型選抜(旧AO入試)対策として、志望理由書や自己推薦書の書き方、課題レポート、自由研究、プレゼンテーションへの対策など、多岐にわたる入試パターンに柔軟に対応しています。各大学で異なるフォーマットにオーダーメイドで完全対応し、オンリーワンの書類へと仕上げていきます。
もちろん、英語での書類提出が求められる大学への対応もあり、正確な文章を書くだけでなく、表現力の向上にも一役担います。
総合型選抜(旧AO入試)の試験の内容の一つに「講義理解力試験」を設けている大学があります。これは、大学教授の講義を聴き、内容をまとめる力が問われる難易度の高い試験です。あおい予備校では、“大学で教えるアカデミック・チーム”がこの対応をしてくれるので、心強いこと間違いありません。
また、不合格の場合も考え、第一志望合格のために妥協することなく、対策を行う「ダブル対策コース」もおすすめです。早いうちに対策をし、確実な合格を狙いましょう。
まとめ
総合型選抜(旧AO入試)は志望校や志望理由が明確で、自己PRが得意な人にはメリットが大きいです。学力以上の大学を志望する場合にもメリットが大きいでしょう。逆に学力に自信のある人、課外活動などで取り組んだものがない人は実力主義の一般選抜対策に力を入れる方が良いかもしれません。大学の進路に悩む人にとっては何校も併願できるというメリットもあります。
入試方法や大学の在り方はもちろん、さらには社会の在り方や働き方など、多様化してきています。大学受験はこれからの「生き方を選ぶこと」につながります。
将来の生き方を含めた大学選びをし、共に志望校合格を勝ち取っていきましょう。
●総合型選抜(旧AO入試)のメリット
✔難関校への合格チャンスがある
✔受験が早く終わる&再受験のチャンス
✔倍率が低い
✔大学入学後のギャップが少ない
●総合型選抜(旧AO入試)のデメリット
✔学力も必要
✔専願・単願の場合が多い
✔合否の基準がわかりにくい
この記事を書いた人:武田 菜穂子(あおい予備校校長)
早稲田大学大学院(政治学研究科)博士課程修了。上智大学大学院(現 グローバル・スタディーズ 国際関係論専攻)修了。上智では日本人初の国連難民高等弁務官 緒方貞子氏に師事。県立高校教諭、大手証券会社を経て有名塾・有名予備校講師を歴任。
予備校講師歴35年以上。日経新聞など各メディアへの出演も多数。これまでに指導してきた生徒はのべ20,000名以上※。生徒一人ひとりの個性を生かした進路指導に定評がある。
※一般・総合型選抜(旧AO)、各種推薦など