総合型選抜(旧AO入試)で受けられる女子大まとめ
志望校が女子大の場合、ライバルが少なく倍率が2倍を切ることもあるため、総合型選抜(旧AO入試)は狙い目です。 まだ志望校に迷っているという人もぜひ視野に入れてみましょう。
女子大は、共学と比べて学生数が非常に少なく小規模で、教員と学生の距離感が近いことから、一人ひとりに行き届いた教育やサポートを受けられることがメリットとして挙げられます。
就職支援やマナー教育に力を入れている大学も多く、就職にも有利かもしれません。
今回は、総合型選抜(旧AO入試)で受けられる女子大7選をお伝えします。
◆目次
①お茶の水女子大学
お茶の水女子大学は、「グローバル女性リーダーの育成」を教育目標に掲げ、さまざまなプログラムを設けています。
お茶の水女子大学の総合型選抜(旧AO入試)は、「新フンボルト入試」と呼ばれていて、旧AOの頃から定員は倍の24名の枠を設けています。新フンボルト入試では、他大学では例を見ない方法で学生の選抜を行っており、手間をかけて多面的・総合的に志願者の能力や資質を見極めています。また、文系学部志願者はプレゼミナールが必須ですが、高校2年生や理系学部志望の人も受講が可能なので、気になる人は参加してみると、大学への学びに一層具体性が増すでしょう。
【出願できる学部】
文教育学部(人文科学科・言語文化学科・人間社会科学科)
生活科学部(食物栄養学科・人間・環境科学科・人間生活学科・心理学科)
理学部(数学科・物理学科・化学科・生物学科・情報科学科)
【専願or併願可】
専願
【選考方法の特徴】(2023年度募集時)
文系学部には、第1次選考でプレゼミナール受講後にレポートを作成することが求められます。第2次選考はかなり特徴的で、文系学部には「図書館課題」という課題レポートの作成(付属図書館で図書などを自由参照して課題を解きます)、理系学部には「実験室入試」という名で、各学科の特性を生かした選考で、実験課題、データ分析課題などが課せられます。ユニークな入試方法ですので、特化した対策が不可欠です。 ※合格者は大学入試共通テストを受けること
〈参考URL〉お茶の水女子大学 https://www.ocha.ac.jp
②津田塾大学
津田梅子により1900年創設。「変革を担う女性の育成」を使命に掲げ、「自ら学び、考え、行動せよ」を理念にしています。昔から英語教育に力を入れていることが特徴で、留学や国際交流の機会も多いです。さらに少人数制で教員との距離が近く、コミュニケーションが活発に行われるアットホームな雰囲気で学びに集中できます。卒業生にはアナウンサーや翻訳家、英文学者などで活躍する人もいます。
【出願できる学部】
学芸学部(英語英文学科・国際関係学科・情報科学科)
総合政策学部(総合制作学科)
【専願or併願可】
専願
【選考方法】(2023年度募集時)
募集するすべての学科で、必要書類に英語の能力を証明する書類の提出が必要ですので、TOEFLやTOEICなどを受けておきましょう(点数などの基準・条件はありません)。第2次選考は、面接やプレゼンテーション、英語技能試験など内容は学科によってことなりますが、共通するのはオンラインで実施されるということ。オンラインでの面接はノンバーバル(非言語的)なコミュニケーションの部分が伝わりにくく、また、間の取り方もリアルな面接と感覚がことなります。対策には、内容への対策はもちろんのこと、実際にオンライン通信を使用した対策も必要でしょう。
〈参考URL〉津田塾大学 https://www.tsuda.ac.jp/
③東京女子大学
学部は一つですが、キリスト教の教育を根本方針としており、学問の領域の壁をなくす、「リベラル・アーツ教育」を考えの基盤にしています。自ら考え行動し、多様な経歴や目的意識を持った人を求めています。東京女子大学では、総合型選抜(旧AO入試)を、初代学長の新渡戸稲造の「太平洋の架け橋になりたい」という大志を述べた逸話に因んで、「知のかけはし入学試験」と呼んでいます。
【出願できる学部・学科】
現代教養学部(国際英語学科・人文学科・国際社会学科・心理・コミュニケーション学科・数理科学科)
【専願or併願可】
併願可(2023年度入試より)
他大学、および同大学の学校推薦型選抜・一般選抜との併願が可能に。合格発表後にも引き続き受験に挑戦し、比較しながら進路を決めることが可能となります。
【選考方法】(2023年度募集時)
東京女子大学では、評定平均値が3.7以上あることや英検を含む英語資格・検定試験に基準を設けており、この条件をクリアしていない人は受けられないので、学力を維持してきた人にとってはチャンスです。第2次選考では、講義を受講して、その講義の要旨をまとめ、それに関連した小論文やグループディスカッションを行うことが課せられています。そのためアカデミックな視点と思考力を磨いておくことが必要です。さらに、理系学科では基礎学力検査も実施しています。
〈参考URL〉東京女子大学 https://www.twcu.ac.jp/
④日本女子大学
日本女子大学は、約120年前に設立した歴史のある大学で、「自ら判断し、自ら決定し、自ら行動する能力を身につけ、自主的に社会に貢献できる人材を養成する」を理念としています。第三代校長は渋沢栄一が務めたことでも有名ですが、さまざまな業界で活躍する著名人も多く輩出しています。また、学部では私立女子大で唯一の理学部を有しています。
【出願できる学部・学科】
家政学部(児童学科・食物学科・住居学科・被服学科・家政経済学科)
文学部(日本文学科・英文学科・史学科)
人間社会学部(現代社会学科・社会福祉学科・教育学科・心理学科)
理学部(数物情報科学科・科学生命科学科)
国際文化学部(国際文化学科)
【専願or併願可】
併願可
他大学との併願受験が認められています。しかし、日本女子大学内で複数の学部を受験することは不可となります。
【選考方法】(2023年度募集時)
学部・学科によっては評定平均値や英語資格など条件がありますので、しっかりと確認が必要です。第1次選考の書類が比較的多いのも特徴で、自己アピール1000文字、志望理由1000文字が必要で、児童学科・家政経済学科・日本文学科・史学科には別途学科別の課題もあります。面接や小論文のほか、受験する学部・学科によっては適性検査(学力試験)が行われています。また、プレゼンテーションを課している学科では事前の準備も必要です。学部に関する特定の科目が得意な人や、文章を書くのが得意な人には有利です。
〈参考URL〉日本女子大学 https://www.jwu.ac.jp/unv/
⑤大妻女子大学
前身は裁縫、手芸の家塾でしたので、被服について専門的に学ぶことができるのは大きな特徴です。「学び働き続ける女性を育成する」をミッションに、女性の自立を理念にしています。
【出願できる学部・学科】
家政学部(被服学科・食物学科・児童学科・ライフデザイン学科)
文学部(日本文学科・英語英文学科・コミュニケーション文化学科)
社会情報学部(社会情報学科)
人間関係学部(人間関係学科・人間福祉学科)
比較文化学部(比較文化学科)
短期大学部(家政科・国文科・英文科)
【専願or併願可】
併願可
同学内での併願はできません。ただし、総合型選抜Ⅰ期で不合格の場合、Ⅱ期の受験が可能ですが改めて出願書類が必要となります。また、Ⅰ期とⅡ期で学科などを変更して出願することは可能です。
【選考方法】(2023年度募集時)
第1次選考後に「入学までの学習計画書」の提出が求められます(Ⅱ期は不要)。第2次選考では複数の面接担当者対受験生個人の30分間の口頭試問が行われます。志望理由、学科・選考への適正、基礎学力が見られます。選考によっては課題についてのプレゼンテーションを含む場合や、一部を英語で答える場合などがあるので、受験する選考の面接の内容を確認して対策を取っておきましょう。
〈参考URL〉大妻女子大学 https://www.otsuma.ac.jp/
⑥昭和女子大学
あらゆる分野でグローバルに活躍できる力を備えることを教育の目的にしており、その実現のため、グローバルな環境、企業や地域とのプロジェクト活動、キャリア支援を充実させています。
【出願できる学部・学科】
人間文化学部(日本語日本文学科・歴史文化学科)
人間社会学部(心理学科・福祉社会学科・現代教養学科・初等教育学科)
食健康科学部(管理栄養学科・健康デザイン学科・食安全マネジメント学科)
グローバルビジネス学部(ビジネスデザイン学科・会計ファイナンス学科)
国際学部(英語コミュニケーション学科・国際学科)
環境デザイン学部(環境デザイン学科)
【専願or併願可】
一部併願可
現代教養学科、初等教育学科、管理栄養学科、ビジネスデザイン学科は同大学を第一志望とすることが出願条件です。
日本語日本文学科、歴史文化学科、心理学科、福祉社会学科、健康デザイン学科、食安全マネジメント学科、会計ファイナンス学科、英語コミュニケーション学科、国際学科、環境デザイン学科は併願が可能です。
【選考方法】(2023年度募集時)
6月、7月、8月にオープンキャンパスで実施される、学科教員による学科説明会や個別相談(オンラインを含みます)への参加が必須条件となっています。第1次選考には各学科による課題レポートや小論文、筆記試験が設けられています。レポートや小論文は1000文字程度なので文章を書くのが少し苦手な人も十分対策できるでしょう。第2次選考は小論文、適正テスト、個別面接などがあります。
〈参考URL〉昭和女子大学 https://univ.swu.ac.jp/
⑦共立女子大学
建学の精神である「女性の自立と自活」に基づき、リーダシップ教育と実学教育を積極的に需要する学生を求めています。これまで家政学部の一部となっていた建築・デザイン学科が学部として独立し、より深い学びが期待されます。また、看護学部があるのも特徴です。共立女子大学の総合型選抜(旧AO入試)は第2次選抜の内容が学部・学科によって内容が大きく異なってきますので、それぞれに合わせた準備をしておきましょう。
【出願できる学部・学科】
家政学部(被服学科・食物栄養学科・児童学科)
文芸学部(文芸学科)
国際学部(国際学科)
看護学部(看護学科)
ビジネス学部(ビジネス学科)
建築・デザイン学部(建築・デザイン学科)
【専願or併願可】
専願
【選考方法】(2023年度募集時)
第2次選抜は各学部・学科に合わせて、面接・小論文・プレゼン・ゼミなど、さまざまな方式が取られています。例えば、看護学部ではチームワーク思考方式としており、小集団に課題を与えてチームワークを生み出す能力や解決策を検討する態度を見ています。建築・デザイン学部ではポートフォリオの提出や鉛筆によるデザイン表現、文芸学部では講義とゼミ形式での少人数でのディスカッション、それを踏まえた小論文の提出が求められます。志望する学部・学科に合わせた対策が必要です。
〈参考URL〉共立女子大学 https://www.kyoritsu-wu.ac.jp
志望校を迷われている女子受験生の皆さん、女子大は狙い目です。 ぜひ一度検討してみてくださいね。
あおい予備校では紹介した大学の対策が可能です。ぜひご相談ください。