総合型選抜(旧AO入試)のスケジュールをわかりやすく解説

総合型選抜(旧AO入試)での受験を考えている、という人は「総合型選抜(旧AO入試)の出願や試験日程がいつなのか」、スケジュールの把握が必須です。

大学や学部、受験方法によって異なってきますので、万全に対策するためにも早めに確認しておきましょう。

一般入試は入試時期や出願時期がほぼ同時期ですし、出願の際には高校でも先生からのアナウンスがあると思います。

しかし、総合型選抜(旧AO入試)はまだまだ受ける人が一般入試に比べて少ないです。加えて、応募要項や方式、条件などが変更になる場合もあり、学校によっては最新情報を把握しきれていない場合もあるため、自身でしっかりと把握しておきましょう。

総合型選抜(旧AO入試)の出願は、文部科学省が「出願時期は9月以降」と定めているため、9月1日からの開始となります。入試方法などによって異なりますが、おおむね私立大学は9~12月、国公立大学は、大学入学共通テストを課しているため、9~2月のスケジュールです。

また、出願前にWEBでのエントリーやオープンキャンパスへの参加が必須な場合もあります。その場合は6月頃から始まると考えましょう。

◆目次

  1. おおまかなスケジュール
  2. 他の受験方式との併願は可能?
  3. 高校1年生、2年生からできること

おおまかなスケジュール

①入試要項の発表、エントリー、オープンキャンパス(6~8月)

②出願(第1次選考)(9~10月)

③第2次選考(10~11月)

④合格発表(11月~12月)

①入試要項の発表、エントリー、オープンキャンパス(6~8月)

6~8月頃に大学の入試要項が出てきます。9月の出願だけではなく、6月~8月の時期に事前のエントリーが必要な場合があります。出願するための前段階の手続きのような位置づけです。WEB登録のみのこともあれば、オープンキャンパスの出席などを求められることもあります。いずれにせよ、エントリーをしていなかったがために、志望校に出願できなかった、ということのないようにしっかりと確認をしておきましょう。

大学によっては「出願」を「エントリー」と表現しているだけの場合もありますので、事前に確認をし、間違いのないようにしましょう。

②出願(第1次選考)(9~10月)

 出願は9月から始まり、遅いところでは11月以降に出願の受付をしています。出願の時期は大学・学部・学科によって大幅に異なっているので、志望大学の募集はきちんと把握しておいてください。

 出願時には志望理由書などの提出が同時に求められます。志望理由書にはなぜこの大学・学部・学科を志したのか、どうして他ではなくここだったのか、将来の目標、などを記載します。

また、出願の際、総合型選抜(旧AO入試)は基本的に専願が多いです。ただし、私立大学の中には併願が可能な大学・学部もありますので、併願を考えている人は確認してみてください。

ここで改めて、「専願」と「併願」について説明します。

 ▶専願・・・一つの学校に出願すること

 ▶併願・・・同時に二校以上の学校(学部・学科)に出願すること

つまり、「専願」の場合は、「合格したら必ず入学する」という意思表示をすることになります。一般選抜ならば併願が可能なので、いくつかの大学を受けて、合格した中から行きたい大学を選択することが叶いますが、専願の場合は受かったら必ず入学します。

併願が可能な場合も、受かった場合は必ず入学することが条件になっていることもありますので、注意しましょう(第二志望が併願可、ただし合格の場合は入学することなどの場合、合わせて第一志望に合格したとしても、第二志望に入学しなければならなくなります)。

 専願は、一回しか受けられないという意味ではありません。総合型選抜(旧AO入試)で不合格となった場合、それ以降に出願を受け付けている別の大学を受けることは併願ではないため、可能です。第1志望のスケジュールが早い場合、第2志望に遅いスケジュールの大学を検討しておくのも良いかもしれません。

他の受験方式との併願は可能?

 大学受験には、大きく3つの選抜方法があります。一般選抜、総合型選抜(旧AO入試)、学校推薦型選抜です。

 総合型選抜(旧AO入試)と同時期に受験が始まるのが学校推薦型選抜です。推薦には「指定校推薦」と「公募推薦」がありますが、「指定校推薦」の場合、併願はほぼ不可能と思ってください。

 指定校推薦は、大学側が高校に推薦枠を用意するものになりますので、高校の推薦枠を勝ち取れば、合格する可能性は非常に高いのです。

大学と高校の信頼関係で成り立っているようなものなので、合格したにもかかわらず、入学を断ると、次年度以降の推薦枠を減らされることになりかねません。

ですから、指定校推薦との併願は高校に認められないことが多いです。

公募推薦は、大学が求める出願条件を満たしていれば、誰でも受験できるという推薦になります。ほぼ合格確実の指定校推薦と違って、推薦を受けたからと言って合格するというものではありません。公募推薦の場合は併願が可能な場合もありますので、気になる大学がある場合は調べてみましょう。

一般選抜との併願は可能です。総合型選抜(旧AO入試)は一般選抜の日程の前に合否が出ているため、総合型選抜(旧AO入試)が不合格だった場合にも、同じ大学・学部での再チャレンジが可能です。ただし、総合型選抜と一般選抜では対策がことなるため、一般選抜を視野に入れている場合は、同時並行的に対策をしておくべきでしょう。結果が出た11月から始めても間に合いません。

※あおい予備校なら、総合型選抜(旧AO入試)と一選抜の両方を対策する「ダブル対策コース」を用意。行きたい大学への合格を目指して、どの受験方式を受験すべきかを含めて、一人ひとりに合わせて細かく一緒に考えます。ワンストップで支援しますので、妥協することなく万全の態勢で挑めます!

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③第2次選考(10~11月)

 入試は出願時の書類選考の第1次選考と、面接や小論文、プレゼンテーションなどが課される第2次選考があります。第2次選考は10月~12月ごろに行われています。大学や学部、学科によって課される内容が変わってきますので、それぞれに合わせた対策をしておきましょう。中には模擬講義を受けたあと、グループで議論する課題やレポートを提出するものなどもあります。

 第2次選考後、大学入学共通テストが課せられる場合があります。

 2021年度入試から、「AO入試」から「総合型選抜」に名称が変わった際、最も大きく変更されたのが、学力評価の方法を導入することが必須になったことでした。小論文や面接で測る場合も多いですが、国公立を中心に、学力を測るために「大学入学共通テスト」を導入していることがあります。

 導入パターンとしては、

 ▶12月までに合否が判明→合格後、形式的に大学入学共通テストを受験

 ▶12月までに第2次選考の結果→大学入学共通テストの結果で合否が決まる

 ▶大学入学共通テストを受験後、出願が始まる

④合格発表(11月~12月)

 多くの大学では11~12月頃には合否が出ます。大学入学共通テストが課される場合は2月以降の合格発表となります。

総合型選抜(旧AO入試)は大学によって事前エントリーが必要な場合があったり、入試時期が学部によって異なっていたり、スケジュールの把握をしっかりとしていないと、受験ができなかったということになりかねません。

志望校が決まったら、早めに入試要項を取り寄せ、しっかりと読み込みましょう。

高校1年生、2年生からできること

高校1年生、2年生の皆さんは楽しい時間を満喫している方も多いでしょう。受験はまだ先のこと、そう思っているかもしれません。

 しかし、この時期を楽しいだけでなく、受験に、将来につながる有意義な時期にできれば、ライバルより一歩も二歩も前進できます。

高校生の皆さんの親世代が高校生、大学生の頃と比べ、大学選びは実に多様になってきました。「いい大学」に入って「いい会社」に就職する、といった価値観は大きく崩れています。偏差値や知名度で大学を選ぶ時代ではなくなってきています。

 あおい予備校では大学選びは生き方を選ぶことにつながると考えています。安易に志望校を決めるのではなく、時間をかけて、幅広い視点で大学選びをしていただきたいのです。

 そのため、高校1年生、2年生の皆さんには、比較的自由な時間が多い今こそ、「なぜ大学に行くのか」、「大学で何をしたいのか」、「将来どうしていきたいのか」しっかりと考える時間をつくっていただきたいのです。

総合型選抜(旧AO入試)は、受験勉強の必要がなくて、学力以上の大学を受けられるチャンスがあること、倍率も一般選抜に比べて低いことはメリットの一つですが、それだけではありません。

 大学選びをきっかけに将来の夢や人生設計をすることができ、目的を持って大学に進学できます。

 大学で何を学びたいのか、どの大学なら学びたいことが学べるのかを真剣に考えてみましょう。さらにもう一歩、目的意識や問題意識も持ってみてください。

 あなたがこれから高校生活で経験することに対して、何を考え、そこから何を得たのかを思考してみてください。同じことを経験しても何も考えず、何も得ない人もいます。こうした積み重ねが経験を一層意味のあるものにしてくれるはずです。

また、学力についても意識しておきましょう。

総合型選抜(旧AO入試)では、評定平均値〇.〇以上などの条件が求められる場合があります。いざというときの選択肢を狭めないためにも、学力は上げておくに越したことはありません。

 あおい予備校では、高校1年生、2年生向けの受験準備コースや基礎コースを設けています。学校の成績を上げること、キープしておくことは、総合型選抜(旧AO入試)においても必要です。

この記事を書いた人:あおい予備校 スタッフ

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