教えて武田先生!第8回「総合型選抜を成功させるために(その2)書類準備編」
こんにちは。あおい予備校スタッフのHです。
5月に入って各大学の新しい受験情報が掲載され始めています。5月~6月中に開催されるオープンキャンパスもありますが、皆さんチェックしていますか?あおい予備校校長の武田先生に受験生や保護者の皆さんが知りたい情報をお伝えする「教えて武田先生」第8回は「総合型選抜を成功させるために(その2)書類準備編」がテーマです。

スタッフH(以下H):「教えて武田先生」第7回では、総合型選抜での受験を目指す皆さんに「大学情報をどのように活用するか」をテーマにお話しいただきましたが、今回は総合型選抜の第一関門となる事前提出書類、とくに志望理由書について伺いたいと思います。
武田校長(以下T):総合型選抜の難しいところは、事前提出書類のフォーマットが大学によってかなり違うところでしょうね。志望理由書にしても600字程度のところから2000字を越える膨大な量のところもありますよね。
H:本当にそうですね。出願条件も大学によってまちまちです。
T:総合型選抜は基本的に学校の成績基準は厳しくないのですが、課外活動の実績や英語外部試験などの基準を設けているところは多いです。併願可能か専願*かの区別もありますし。
H:併願可能な大学は増えているのですか?
T: なるべく多くの受験生を集めたい大学であれば、併願可能にしておくことで受験機会が増え、「受けやすい」印象を与えますよね。併願可能な大学への合格を確保して、それから本命校にチャレンジするという作戦も使えます。
H:なるほど。それは受験生にとってありがたいですね。
T: ひとつ問題なのは、併願可の場合、倍率が高くなることでしょうか。その分しっかりと書類の準備をしておくべきです。
H:では、その書類の準備ですが、何からはじめたら良いでしょうか?
T:志望理由書をいきなり書き出すのではなく、まずはアウトラインをつくってみることが大切です。
H:アウトラインというのは…
T:学びたいこと、学びたいことに興味を持ったきっかけ、将来の希望、その大学を志望する決め手は何か、ということを箇条書きでよいので作ってみてください。イメージとしては、本の目次のようなものです。
H:目次ですか。それはわかりやすいですね。
T:この方法は、実は小論文を書く場合にも使えます。原稿用紙に思いつくままに書いていっても、途中で立ち往生してしまいますから。アウトラインをつくったら、あとは項目ごとに具体的な内容を書き込んでいきます。この時に大切なのは、分量をあまり気にしないことです。
H:指定の文字数をオーバーしても良いということでしょうか?
T:そうですね。志望理由書のような大切な書類は、中身を薄くのばすのではなく、「濃くする」ことがコツです。
H:「濃くする」ですか。何やら難しそうですが。
T:そんなことはありません。これまでの経験はひとりひとり違っているはずで、その「ライフヒストリー」と学びたいことを首尾一貫したストーリーに組み立て、それを自分の言葉で表現していくーこのプロセスを経て志望理由書が「濃く」なっていくのです。
H:なるほど。ありがとうございました。
今回のまとめ:総合型選抜の書類作成には、まずアウトラインつくりから。これは一貫性のあるストーリーにしていくために、欠かせないプロセスです。
*専願 合格したら入学を確約することを条件とするもの
