【校長ブログ】第2回 大学選びは「主体的に」
※この記事は2020年3月30日、noteにて掲載したものを再編集しています。
こんにちは。あおい予備校 校長の武田です。
本ブログでは、大学受験生と保護者のみなさまに役立つ情報をお届けしていきます。
大学入学共通テストへの批判
昨秋、英語外部試験及び共通テストへの記述式導入をめぐり大きな批判が巻き起こり、今年度からの実施が見送られたことは記憶に新しいと思います。
批判のポイントは「公平性」でした。
大都市圏以外の高校生にとって、通っている高校以外で英語外部試験を受験することは、
地理的・時間的そして費用的にかなり高いハードルになります。
記述試験にいたっては、採点者の数と質の確保、採点基準の透明性も問題視されました。
〈入口〉だけを問題にする日本
その時の論調で気になったのは、「この国は相変わらず大学の〈入口〉だけを問題にしているのだな」ということ。
私が予備校で大学受験生を教え始めた30年前とまったく変わっていないことに気づかされました。
前回の記事で大学を取り巻く環境の変化について触れましたが、
受験業界も高校の進路指導もその変化に対応できていないように見えます。
実は、今の高校生は、大学で何を学びたいか、どの大学なら学びたいことが学べるのかを真剣に考えています。
塾生との面談で「A大学ではこの資格が取れないから、B大学の方が私には合っている」と話されることもしばしば。
塾生が調べた大学の数はそれほど多くないかもしれませんし、
別の角度から検討し直した方が良い場合も当然あります。
けれども「あなたの学びたいことはC大学でも実現可能だし、C大学の方が合っていると思う」と提案し、あくまで塾生に主体的に選ぶよう促しています。
大学選びは主体的に
大学受験の成否は本人のモチベーションにかかっています。
そしてこのモチベーションは大学の知名度や偏差値などの「外的」なものではなく、
「こうなりたい」と切実に願う「内的」な動機がなければ維持できないものです。
こう言うと、「やりたいことが何もない」と反論されることがあります。
でもそれは「大学で学べること」にいかに多様性があるかを知らないからかもしれません。
大学はどんなに「ニッチ」な学問であってもその学問のマニア(教授陣)が集う場所です。
「何をやりたいかわからない」皆さんこそ、調べたら「こんなことも学べるんだ」と驚かれるかもしれませんね。
この大学選びのお手伝いを「あおい予備校」で ぜひさせてください。
この記事を書いた人:武田 菜穂子(あおい予備校校長)
早稲田大学大学院(政治学研究科)博士課程修了。上智大学大学院(現 グローバル・スタディーズ 国際関係論専攻)修了。上智では日本人初の国連難民高等弁務官 緒方貞子氏に師事。県立高校教諭、大手証券会社を経て有名塾・有名予備校講師を歴任。
予備校講師歴35年以上。日経新聞など各メディアへの出演も多数。これまでに指導してきた生徒はのべ20,000名以上※。生徒一人ひとりの個性を生かした進路指導に定評がある。
※一般・総合型選抜(旧AO)、各種推薦など