学部紹介 第3回「法学部」

あおい予備校ブログの大学学部紹介です。各学部ではどのような分野を学び、どのような大学で学べるのか?卒業後はどのような進路があるのか、さらには総合型選抜を実施している大学を分かりやすく解説します!第3回は「法学部」を取り上げます。

◆目次

1.法学部とは?ー法律家になりたい人だけが進学するわけではない

2.法学部では具体的にどのようなことを学ぶのか?ー法律系、政治系、国際系があります!

3.卒業後の進路は?

4.どのような大学で学べるのか

5.総合型選抜・学校推薦を実施している大学例

1.法学部とは?―法律家になりたい人だけが進学するわけではない

法学部と聞くと「弁護士や検事になりたい人が行くところでは?」と考える方は今でも多いのではないでしょうか。 もちろん、法学部には法律家を目指す学生はいますが、法律家にならなくとも、学問としての法学には独特のおもしろさがあります。
コンプライアンス(法令遵守)という言葉が一般的になってきたように、企業活動も行政も法律によって規制されています。AI(人工知能)の発展は著作権の問題とも関わるため、社会の様々な分野において法的思考(リーガルマインド)がますます重要になっています。
立法機関である国会では新しい法律が審議され、地方議会でも条例が定められるなど、法律はわたしたちの生活と切り離せないものなのです。

2.法学部では具体的にどのようなことを学ぶのか?ー法律系、政治系、国際系があります!

法学部ではまず、法律の専門知識をベースに、問題発見・解決能力、論理的思考力などを身につけます。その後、法律系・政治系・国際系などの学科・コースに分かれて学びを深めていきます。ただし、実際にどのような学科に分かれるかは大学によって異なります。

法律系の学科では六法をはじめとした法律を中心に学びます。法曹を目指す学生は法律系の学科を選びましょう。大学によっては5年間で学士号・修士号を取得できるプログラムを設けているところもあります。

政治系は統治の仕組みを考察し、よりよい公共空間のあり方を考えていくことが目的です。
法学部で政治学や政治思想について学ぶ講座があるのはこうした理由からです。この学科を選ぶ学生には、公務員を目指す学生やマスコミを目指す学生もいるようです。

国際系では、国際社会において生じる様々な法律問題を中心に、グローバルな視点を持って問題解決することが目的です。そのために国際法や国際関係論、国際人権法などを学びます。

【ひとことメモ】

政治学が法学部で開講されている大学がほとんどですが、早稲田大学や明治大学のように政治経済学部で学ぶ大学もあります。また、国際系学科は国際系学部として独立させている大学もあります。細かいコースや系統は大学によって異なりますので、あくまで目安です。

自身が興味のある大学ではどのような講座が設置されているのか、まずはホームページや学校案内パンフレット等で調べてみましょう。

3.卒業後の進路は?

法学部で鍛えられる論理的思考力は様々な分野に生かされます。民間企業(金融機関やメーカーなど)に就職する人も多く、法科大学院を経ずに司法予備試験合格して法曹(弁護士、検事、裁判官)になる人の他、行政法や民法など公務員試験に有利な科目を履修できることから国家公務員、地方公務員になる人もいます。

法曹になるために法科大学院(ロースクール)に入学する人もいます。
法科大学院は、法学部出身者は2年間、他学部出身者は3年間の課程で学び、修了者は司法試験の受験資格を得ることができます。

国際法や国際関係論などを学んだ後、国連や国際系のNPO・NGOで活躍している人もいます。

4.どのような大学で学べるのか

法学部は古くからある学部の一つですので、設置している大学が数多くあります。ここでは特に受験生に人気のある大学を挙げていきます。

国公立大学だと東京大学文科一類、一橋大学法学部、京都大学法学部などがあります。東京大学法学部は日本で最古の法学部です(明治10年創立)。

私立大学では早稲田大学法学部、慶應義塾大学法学部、中央大学法学部、国際基督教大学教養学部法学メジャーなどが人気です。

どの大学の法学部がいいのか悩んだときは、まずはそれぞれの大学のカリキュラムを見てみましょう。また、将来のキャリアによってもどの大学が良いかは変わります(法曹のOBが多い大学、マスコミ系に強い大学など)。もちろん、興味のある分野についての授業があるか、その研究をしている教授がいるか、などはまず調べましょう。

5.総合型選抜・学校推薦を実施している大学例

法学部で総合型選抜・学校推薦公募制を実施している大学の代表例と出願条件、選考内容、難易度を紹介します(2025年度入試の情報に基づいて作成)。

【難易度レーティング】

5(非常に難しい)4(難しい)3(やや難しい)2(ふつう) 1(易しい)

※レーティングは出願条件、出願書類の分量、当日試験の内容、倍率を加味してあおい予備校が独自に算出したものです。

【総合型選抜】

大学・学部名出願条件提出書類選考内容専願/
併願
難易度
【国公立】横浜国立大学-都市科学部 都市社会共生学科(総合型選抜)活動報告書、学習計画書小論文、面接、共通テスト受験専願4
【国公立】東北大学法学部法学科(AO入試Ⅱ期)評定平均4.3以上志望理由書、活動報告書筆記試験、面接専願4
【私立】慶應義塾大学法学部法律学科(FIT入試[A方式])活動実績志望理由書、自己推薦書、活動報告書面接専願4
【私立】国際基督教大学教養学部アーツ・サイエンス学科〈法学メジャー〉(総合型選抜・英語外部試験利用)評定平均4.1、英語外部試験(スコア基準なし)志望理由書、活動報告書、課題レポート面接専願3
【私立】中央大学法学部法律学科(チャレンジ入試)活動実績志望理由書面接、模擬講義、講義理解力試験:論述式併願可3

【学校推薦(公募制)】

大学・学部名出願条件提出書類選考内容専願/
併願
難易度
【国公立】筑波大学社会・国際学群・社会学類〈法学専攻〉(学校推薦型選抜)①評定平均4.3以上または②活動実績②活動報告書小論文、面接専願3
【私立】上智大学法学部法律学科[推薦(公募制)]評定平均4.0以上、英検2級自己推薦書、課題レポート小論文、面接専願3
【私立】上智大学法学部国際関係法学科[推薦(公募制)]評定平均4.0以上、英検準1級自己推薦書、課題レポート小論文、面接専願3
【私立】上智大学法学部地球環境法学科[推薦(公募制)]評定平均4.0以上、英検2級自己推薦書、課題レポート小論文、面接専願3
【私立】学習院大学法学部[学校推薦(公募制)]評定平均3.8以上、英検準1級志望理由書、活動報告書小論文、面接、英語筆記試験専願3

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この記事を書いた人:あおい予備校 スタッフ

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