【校長ブログ】第12回 大学受験における〈塾・予備校の役割〉とは

◆目次

1.〈塾なし〉で大学受験に臨むのは、実は非効率

2.塾や予備校の特徴とは?

3.塾・予備校に行くことは、ダンスや楽器をプロに習うことと同じ

〈塾なし〉で大学受験に臨むのは、実は非効率

皆様こんにちは。あおい予備校校長の武田菜穂子です。

最近「塾なしで○○に合格できた」という記事を見かけることがあります。

私自身は地方出身ということもあり、高校時代は近くに塾や予備校がない環境だったので、もっぱら受験勉強は参考書を繰り返し読み、問題集を片っ端から解きまくるというやり方を取らざるを得ませんでした。

地元の国立大学を目指す同級生が圧倒的に多い中で、とにかく情報が少なく、不安だらけでした。

無事に第一志望の大学に合格したものの、今振り返るともう少し効率的に受験勉強ができたのではないかと思うのです。

また、学校の勉強をちゃんとやっていれば特別な準備はいらない、と言う方もおりますが、

これは間違いです

確かに出題範囲は高校の教科書です。ただし、英語や国語を考えればわかると思いますが、教科書と同じ問題が大学入試で出題されることはまずありません。日本史や世界史であっても、教科書に書いてある通りに出題されるわけではありませんし、出題の仕方も独特です。

例えば、早稲田大学文化構想学部(2021年)の日本史の第1問は古代・中世・近世の全国各地の城郭について様々な観点から出題されています。

塾や予備校の特徴とは?

塾や予備校の授業の特徴は、その編集能力にあります

過去の入試問題からどのように知識を整理したらよいかを講師が考え、それをテキストに落とし込みます。

地域や時代を超えて知識を有機的に結びつけることで、未知の問題に対応できる力を身につけさせることができるのです。

問題集や過去問を自力で解けるようになるには、当然ですが、前提となる知識が必要です。

私が予備校講師になって実感したのは、予備校の授業は受験に必要な知識を習得するには非常に効率が良いということです。しかもなぜその知識が大切なのか、根拠を示してくれます。ただ闇雲に「全部覚えればよい」というスタンスの学校の授業とはそこが違います。

新米予備校講師だった20代の頃、ベテランの先生たちからずいぶんアドバイスをもらいました。

どう教えたら生徒に理解してもらえるのかを悩み、試行錯誤する日々でした。

腑に落ちない顔の生徒がいれば、臨機応変に説明の仕方を変えたりしながら、授業をつくっていくのです。このライブの授業の経験は私にとって大きな財産となっています。

有名な予備校講師というのは皆こうした経験を積んできていて、これが授業だけではなく参考書や問題集の執筆にも生かされているはずです。

塾・予備校に行くことは、ダンスや楽器をプロに習うことと同じ

最近、「自立型学習塾」といって生徒のペースで自学自習させるタイプの塾が登場しています。

勉強の習慣をつけさせるという点ではメリットがあるのかもしれませんが、塾・予備校の利用の仕方としてはもったいないと思います。

塾・予備校の授業は結局のところ「時間の短縮」になります。ダンスにしても楽器の演奏にしてもプロに習うことは上達の近道です。受験勉強も例外ではないはずです。

最後に、塾・予備校に通う利点として、一緒に切磋琢磨する仲間ができることはもちろんですが、講師だけではなくスタッフやチューターとの何気ないやりとりも、受験勉強を続けていく支えになります。

学習効率をあげるには、この家のようにくつろげる空間と自分を受け入れてくれる安心感がとても大切だと思います。

あおい予備校は、プロ中のプロ講師に大学受験に必要な知識を習うことができる、唯一無二のアットホームな空間です。

講師・スタッフ・チューター共々皆さんの来校をお待ちしております。

この記事を書いた人:武田 菜穂子(あおい予備校校長)

早稲田大学大学院(政治学研究科)博士課程修了。上智大学大学院(現 グローバル・スタディーズ 国際関係論専攻)修了。上智では日本人初の国連難民高等弁務官 緒方貞子氏に師事。県立高校教諭、大手証券会社を経て有名塾・有名予備校講師を歴任。

予備校講師歴35年以上。日経新聞など各メディアへの出演も多数。これまでに指導してきた生徒はのべ20,000名以上※。生徒一人ひとりの個性を生かした進路指導に定評がある。
※一般・総合型選抜(旧AO)、各種推薦など

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